バスフィッシングの中でも、サイトフィッシングにおける極限のシビアな状況で活躍するルアーが「三原虫」です。プロアングラー三原直之がトーナメントの現場で密かに使い続け、2015年JBクラシックでの優勝にも貢献したこのルアーは、虫型でありながら「エビ」をイミテートするというユニークなコンセプトで開発されました。視覚に優れたバスの目を欺き、口を使わせるための工夫が詰め込まれた、まさにトーナメント仕様の一撃必殺型ベイトです。
三原虫の特徴
一見すると多足の昆虫のようなシルエットを持つ三原虫ですが、その本質は“エビのホバリングアクション”を再現することにあります。水中での微細な動きが最大の武器となるこのルアーには、シリコンシートをインサート成型した特殊な構造が採用されており、ただシリコンラバーを挿しただけの一般的な虫系ルアーとは一線を画しています。この構造により、脚や触覚の配置が常に一定で、個体差がほとんどなく、常に安定したアクションを演出できます。
ボディサイズは2インチクラスの三原虫、そしてさらに小型化されたミハラムシ40と、異なるサイズ展開がされており、バスのサイズやプレッシャーの強さに応じて使い分けが可能です。浮力バランスも非常に繊細に設計されており、水中では超デッドスローに沈下しながら、細かな震えを伴って落ちていく様子は、まるで水中を漂う小エビそのものです。
三原虫の使い方
三原虫の基本的な使い方はノーシンカーでのチョン掛けセッティングです。極小サイズのマス針(#8前後)をお尻側にチョン掛けすることで、自然なホバリングとフォールアクションを実現できます。フックサイズが大きすぎるとバスに見切られる可能性があるため、三原直伝のテクニックとして、小さいフックでシルエットを崩さないことが重要です。
サイトフィッシングでは、バスの頭上や目線にキャストするのではなく、バスのいる岸側やストラクチャー付近に落とすのがポイントです。落下中、あるいはボトムでのステイ中にバイトが出ることが多いため、ラインテンションはフリーにしてナチュラルな挙動を保つのがコツです。バスが迷っているような場合は、トゥイッチを加えて興味を惹くのも有効です。
また、ノーシンカーだけでなく、ダウンショットリグやライトキャロライナリグでの使用も効果的です。ダウンショットではフワフワと足が揺れ、ライトキャロでは引くだけで脚がナチュラルにピリピリと動き、広範囲へのアピールが可能になります。
三原虫は、ただの“虫系ルアー”ではありません。エビのように、細かく震えながらもスローに沈下し、バスに疑念を与えず口を使わせる“喰わせ”の極みともいえるベイトです。小さな体に詰め込まれたこだわりが、トーナメントのような一瞬の勝負を左右する場面で、確かな釣果へと導いてくれるでしょう。
三原虫のインプレ
イマカツの三原虫のインプレを紹介します。
三原虫大活躍🎣🎣🎣🙆♂️ pic.twitter.com/6pUpOI2U52
— ゆうすけ (@yusuke710d) June 21, 2018
三原虫サイト
虫ルアーにウエイトを埋め込むマル秘チューンで丸飲み。 pic.twitter.com/5ONwGa60js— ガシラハンター (@fishON220) June 26, 2018