バスフィッシングの精度と感度を極限まで高めたいアングラーにとって、操作性の高さと繊細なコントロール性能は欠かせない要素です。ダイワのブラックレーベルS64ULは、そんなニーズに真っ向から応えるために生まれた、ホバスト・ミドスト・ボトストのスペシャルモデルです。テクニカルな釣りをより明確に、そして自在に行えるこのロッドは、近年注目されるワカサギレイク攻略の要ともなる一本です。
ブラックレーベルS64ULの特徴
ブラックレーベルS64ULは、ホバーストローリング(ホバスト)、ミッドストローリング(ミドスト)、ボトムストローリング(ボトスト)といった、近年のフィネス戦略において欠かせないメソッドに対応するスピニングロッドです。その設計には、かつて高い評価を得た19BLX SG 641ULFSの思想が引き継がれ、さらなる感度と操作性の向上を実現するSVFカーボンが採用されています。この素材によってブランクはよりシャープに、より細くなり、アングラーの繊細なアクションがそのままルアーに伝わる操作性を確保しています。
特筆すべきは「への字テーパー」と呼ばれる独自のティップ構造です。このデザインは、ティップがストレートに保たれながらも、その後ろからしなやかに曲がるという特性を持ち、シェイク中に発生するラインの緩急を明確に感じ取ることができます。これにより、水中でのレンジを一定に保ったままルアーをリズミカルに動かすことが可能になり、ピンスポットでのバイトチャンスを最大化します。
さらに、バットセクションには3DX構造を採用し、ハイピッチなシェイクでも胴ブレを抑えることで安定したピッチとティップの振れ幅をキープ。ホバストやミドスト、ボトストといった微細なアクションが求められるテクニカルな釣りでも、その性能を存分に発揮します。ラインがガイドに一定リズムで当たる感覚は、まさにルアーが正しいレンジに留まり続けている証であり、釣果に直結する重要なフィードバックとなります。
このモデルには、SVFカーボンに加え、ネジレ剛性を高めるX45X構造と、ブレを素早く収束させる3DX、そして握りの一体感を高めるZERO SEATといった、ダイワの最先端技術が惜しみなく盛り込まれています。ロッド全体の軽量化とバランスの最適化により、長時間の釣行でも疲労感を感じにくく、集中力を持続させながらアプローチを続けることができます。
また、ホバストやミドストに限らず、ダウンショットリグやネコリグ、ノーシンカー、ジグヘッドリグなどにも対応できるバーサタイル性を備えており、フィネスロッドとしての活躍の幅は非常に広いと言えます。ワカサギレイクのようなクリアウォーターでプレッシャーの高いフィールドはもちろん、さまざまなフィネスシチュエーションでその真価を発揮します。
ブラックレーベルS64ULは、ただの細身ロッドではありません。繊細な釣りを極めるための操作性と感度、そしてしっかりと魚を掛けて獲るための強さを秘めた、実戦的なフィネススペシャルです。精緻なテクニックを必要とする現代のバスフィッシングにおいて、確かな釣果を支える一本としてアングラーの信頼を裏切らない存在です。
ブラックレーベルS64ULのインプレ
ダイワのブラックレーベルS64ULのインプレを紹介します。
コメント