ダイワのスティーズリアルコントロールC73H-SV・STのインプレ

パワーゲームに挑むアングラーにとって、重いリグを的確に操作できるロッドは必要不可欠です。しかし、従来のヘビーロッドには操作性の重さや使いにくさがつきまとうというイメージもありました。そんな常識を根底から覆すのが、DAIWAが送り出すスティーズ リアルコントロール C73H-SV・STです。ヘビーパワーでありながら、軽さと操作性を高次元で融合したこの一本は、まさに次世代ヘビーロッドの完成形といえるでしょう。

C73H-SV・STの特徴

C73H-SV・STは、7フィート3インチの長さとヘビーパワーを備えながらも、取り回しの軽快さはまるでショートロッドを扱っているかのような感覚をもたらします。その秘密は、DAIWA独自の超高密度カーボン素材「SVF COMPILE-Xナノプラス」にあります。極限まで樹脂を削減した筋肉質なブランクは、軽さと強さを兼ね備え、ロッド全体のレスポンスを飛躍的に高めています。細身でありながらしなやかに曲がり、かつ高反発を誇るブランクは、狙い通りのキャストや繊細なアクションを可能にします。

このモデルのもうひとつの大きな特徴は、ヘビーロッドには珍しくソリッドティップを採用している点です。これにより、テキサスリグやジグ、重めのリーダーレスダウンショットなどの「撃ちモノ」だけでなく、ジグのスイミングやスイムベイト、高比重ノーシンカーなど、幅広いリグやルアーを正確に操ることができます。ソリッドティップはラインの動きや水中の変化を余すところなく感知し、ジグの軌道に自然に追従するしなやかさを持ちながら、しっかりとした反発力も兼ね備えています。

設計には藤田京弥の緻密なフィードバックが反映されており、ジグストでの糸鳴りを抑えることや、ロッドアクション時のわずかなブレまで考慮されています。特にフロロカーボンライン20ポンドとの相性は抜群で、その重量とたるみを活かした繊細な誘いから強烈なフッキングまで、一連の動作をスムーズかつ力強くこなします。強さだけでなく、魚を掛けてからの粘りも持ち合わせており、バラシのリスクも最小限に抑えられています。

また、リールシートにはZERO SEATオフセットトリガーを採用し、パーミング時の手へのフィット感と操作性を徹底的に追求。ガイド部には軽量かつ高感度なAGSとCWSを組み合わせ、まるでガイドが存在しないかのような振り抜き感とレスポンスを実現しています。ブランク全体の設計はゼロベースで見直されており、キャスト・操作・ファイトすべてにおいて最高レベルのパフォーマンスを引き出せるように作り込まれています。

C73H-SV・STは、「とりあえず使える」ではなく「本気で使える」ヘビーロッドです。一見マニアックに見える仕様ながら、実際に手に取ってキャストすれば、その汎用性と扱いやすさに驚かされることでしょう。今まで敬遠していたヘビーパワーの世界に、気付けば夢中になっている自分に出会えるはずです。常識を覆す“ナナサンエイチ”、ここに誕生です。

スティーズリアルコントロールC73H-SV・STのインプレ

ダイワのスティーズリアルコントロールC73H-SV・STのインプレを紹介します。

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