フィールドのあらゆる条件に対応できる万能型ルアーとして開発された「エックスオーバー」は、クランクベイトとジャークベイトの特徴を高次元で融合させた革新的な存在です。名前の通り、二つのジャンルの“交差点”に立つこのルアーは、ただ巻くだけでも釣れ、トゥイッチでも釣れ、さらには両者の複合的なテクニックにも自在に対応します。他のルアーでは獲れなかったバスに口を使わせる、新たな選択肢がここにあります。
エックスオーバーの特徴
エックスオーバーの最大の魅力は、その柔軟なアクション性能にあります。まず、ただ巻きではバルサルアーのような柔らかく残像のあるウォブンロールアクションを発生し、水中で自然に揺らぐその動きがバスの興味を強く引きます。横からの明滅や後方から見た遊泳シルエットの変化も計算されており、視覚的なインパクトも抜群です。
一方、トゥイッチでは体高のある扁平ボディを活かし、軽い力でヒラ打ちや180度ターンといった機敏なアクションを演出。特にショートトゥイッチ後の一瞬のポーズでは、自然な余韻で小刻みに揺れながら浮き上がるスローライズアクションが、バスのリアクションバイトを誘発します。この“静と動”の切り替えがスムーズに行える設計こそが、エックスオーバーの真骨頂です。
加えて、完全固定のサイレントウエイト仕様を採用している点も見逃せません。バルサルアーに近いレスポンスとアクションを実現しつつ、フックがボディに当たるノイズも極力抑える構造となっており、音を嫌うタフな状況でも抜群の食わせ力を発揮します。
さらに、短めの9cmボディに対し3フックを搭載しているため、ショートバイトや体当たりバイトといったジャーキング特有のフックアップ率の低さを補っています。特注のショートシャンク仕様の#6フックを採用することで、フック同士の絡みを防ぎつつフッキング率を向上。実釣における安定感も計算されています。
エックスオーバーの使い方
エックスオーバーは、釣り人のスタイルに合わせて多彩な使い方が可能です。まずは基本の“ただ巻き”。ミディアム〜スローなスピードでリトリーブすることで、水押しの強すぎない柔らかいアクションが、ナチュラルにバスを引き寄せます。プレッシャーが高いクリアウォーターやタフコンディション下でも効果的なアプローチです。
次に、“トゥイッチ&ポーズ”を組み合わせた使い方。バンク沿いを流しながらトゥイッチを入れ、ウィードパッチやストラクチャー付近でポーズを取ることで、バスに違和感なくスイッチを入れることができます。さらに、リアクションを狙いたい場面では、ジャークや高速リトリーブを加えることで逃げるベイトを演出し、リアルな捕食シーンを再現できます。
このように、エックスオーバーは1キャストの中で複数の動きを使い分けることが可能。ルアーを結び替える手間なく戦略的にバスを追い詰められる点は、限られた装備で挑むオカッパリアングラーにとって大きなアドバンテージとなります。もちろんボートからのアプローチでも、その柔軟性は大きな武器になります。
クランクとジャークの境界を飛び越え、釣りの可能性を広げてくれる「エックスオーバー」。新たなアプローチを模索しているアングラーにこそ、ぜひ手に取ってもらいたい一本です。
エックスオーバーのインプレ
エバーグリーンのエックスオーバーのインプレを紹介します。