旅の荷は軽く、それでいて手にするロッドは究極の専用機――そんな思いを体現したシマノのディスラプションシリーズから登場した「CRANKING C68‑Type2」は、まさにシャロークランクベイトのために生まれた専用ロッドです。C68‑Type2は、エキサイトトップとタングステンによる重み付けで、クランクの振動を妨げずに繊細に感じ取り、ルアーのチリチリとした揺れを手元に伝える設計となっています。
CRANKING C68‑Type2の特徴
CRANKING C68‑Type2は、1/4~3/8oz(約7〜10g)のシャロークランクベイトに完全対応するスピニングロッドで、最大の特長はティップに巻かれたタングステン素材を使用したエキサイトトップです。軽量カーボンブランクに程よい重さを持たせることで、キャスト時にロッドが自然に曲がり込みやすく、リトリーブ中はリップの抵抗を的確に捉えながら、ルアーの繊細な振動を忠実に再現します。この“重みと追従性”が生むしなやかなティップは、まるでクランクに寄り添うかのような自然な動きを表現できるのが魅力です。
ティップ部に重みを残す設計は、軽いティップだとルアーの動きがティップに吸収されやすく、動きが鈍くなるという開発過程のテスト結果を受けたもの。タングステン巻きのエキサイトトップにより、ロッド全体が滑らかにしなりながらも、強い反発を抑え、まるでグラスコンポジットのような“モタレ感”を感じさせる動きが可能になりました。この設計により、クランク本来の振動をロッドが阻害せず、しかも手元までしっかり伝えるという、相反する性能を克服しています。
グリップはフルカーボンモノコック構造に、温もりと安定感を兼ね備えた極薄コルクコーティングを施したコーティングタイプを採用。握った瞬間の軽さと、しっかり手に馴染む質感を両立し、長時間の釣りでも疲労を感じさせません。コルクを前作より36mm延長しても重量は据え置きという点は、細やかな配慮の表れです。
また、ディスラプションの哲学そのものである“創造的破壊”のもと、既成概念にとらわれず、ティップの剛性・重量バランス・繊細な追従性などをゼロベースで再検証した設計。これはクランク専用機としてのコンセプトを徹底的に追求した証です。実際に開発を担当したクランクのスペシャリスト、加藤誠司氏も「カーボンなのにグラス並みのモタレ感…飛距離も申し分なく、狙った場所へ正確にルアーを落とせる」と絶賛しています。
CRANKING C68‑Type2は、ディスラプションならではの“ルアーありき”の思想が具現化された一本。ターゲットルアーに特化し、開発者の熱意と最新技術を注ぎ込んだ結果、クランクベイトの世界を新たなステージへと導く“手の延長”のようなロッドに仕上がりました。シャロークランクに命を吹き込むための専用機として、その真価が実釣でこそ明らかになります。
ディスラプションC68タイプ2のインプレ
シマノのディスラプションC68タイプ2のインプレを紹介します。
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